「肌の最も重要な役割は保湿」といっても過言ではありません。
肌は身体全体を覆う、身体の中で最も広い面積を持つ細胞である上に、常に外気にさらされている唯一の組織です。成人では平均して体重の約60%が水分で、その10~20%を失うと生存できない状態となるわけですから、生命にとって水は命、それを守っている臓器が皮膚細胞というわけです。ですから、人間には生きていく上で必要な水分の保持、いわゆる保湿機能がもともと備わっています。
その機能には、皮脂腺から分泌される皮脂による表皮表面の保湿・細胞間脂質や天然保湿因子による角質層の保湿・疎水性のリン脂質や高分子親水性のヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンなどによる真皮の保湿があります。
ところが、そのもともと備わっているはずの保湿機能が低下することに問題があるのです。原因は、加齢によるものや、洗顔方法に問題がある場合、冷暖房による影響などさまざまです。
例えば、新生児は体重の約80%が水分です。赤ちゃんは見てすぐにわかるような、いかにもみずみずしい理想的な肌をしています。細胞分裂時にH2O(水)の分子が放出されるので、細胞分裂の盛んな新生児は体内からみずみずしさが湧き出るわけです。しかし、成人になると平均して体重の約60%の水分量となり、高齢者では体重の約50%くらいまで減少してしまうのです。
乾燥肌に対しての保湿というものは、化粧品の力で保湿するのではなく、「化粧品の力を借りて、もともと備わっている皮膚組織の保湿機能を助けてあげることによって、正常な機能を果たす肌の状態に戻してあげること」。これが本来の目的なのです。